[洞窟] 軍曹 : 「……!人の気配!?」
[洞窟] 軍曹 : 横穴から身を乗り出し、しかし決して見つからないように注意深く観察する
[洞窟]
軍曹 :
「片方は毛唐……となるともう片方のアジア人もその仲間の可能性が濃いか
日本が占領されて幾数十年……亡命政府は陛下と共にいずれ復権し迎えに来る筈なのだ……」
[洞窟]
軍曹 :
「それまでは身を潜めるのが先決……
もし来るのであれば…………」
[洞窟] 軍曹 : 目線を洞窟を掘って作成した棚、いや荷物置き場へ。
[洞窟]
軍曹 :
雑多な荷物の中に一つ、海に近い位置でありながら錆びることも無く手入れされ磨かれた武器。
恩寵として賜った太刀が、鞘の中でキラリと光った。
[洞窟] 軍曹 :
[洞窟] 軍曹 : 「この揺れは………まずい!」
[洞窟]
軍曹 :
分かりやすく掛けてある軍刀をまず第一に。
そして物置場から貴重な金属製品を二つほどひんずかみ真っ先に外へ。
[洞窟]
軍曹 :
地震自体は慣れている。
崩落の危険性こそが第一であり離脱するのも手早い。
調練で受けた緊急時対応がこんな時にも役立つとは当時は思いもしなかった。
[洞窟]
軍曹 :
そして外へ出ても油断はせず振り返る事なく遠くへ。
そして余震、及び地震に伴う山崩れが起きないかを注意深く観察し……
[洞窟] 軍曹 : 「……」
[洞窟] 軍曹 : 「まだ……生きてるぞォ……」
[洞窟] 軍曹 : その言葉は、彼の戦争の継続を意味していた。
[洞窟] 軍曹 :